それでも今が一番すき。
遡って4月中旬。
感染状況はちっとも良くなる兆しが無かったけれど出発した。
長野南部子ども劇場と中部子ども劇場が地域公演で呼んでくれたのだ。
約2週間の長丁場である。
3演目分の演具と長期滞在の生活用品でチカパン号はパンパン!
トンネルをいくつも抜けると長野って感じがする。
もしかしてもしかしたら、東京以外でチカパンが一番上演している土地は長野かもしれない。
初日は南部子ども劇場でチカパンの大道芸!!
会員の方が上演前に「チカパン応援歌」を作って歌ってくれた。
これで緊張や不安が随分消えた、ホントだよ。
東京から離れるとテレビのコロナNEWSが余計に怖くなる。
車は東京ナンバーだし外を堂々と走りにくかった。
幸い、長期滞在型マンションだったから自炊をした。
みんながいろんなものをたくさん差し入れてくれた。
これが有り難かった。
ご飯作りは頭が空っぽになって最高の気分転換!
チカパンGO!GO!
どんどん日付が変わって行った。
長野中部子ども劇場では「いっしょにパントTIME!!」。
世界中がまだまだ大変なのに私は毎日上演をしている。
少し変な気持ちだった。
はっきりわかるのは1年前の自分より強くなっているってこと。
不安で震えて。
スーパーでアルバイトしてた私に
大丈夫だからと言ってやりたい。
なんとかなる、なんとかなってる。
これは客席作りの時の距離を測る紐。
主催の子ども劇場の感染対策は徹底していた。
演技エリアと客席最前列の距離、観客同士の距離。
毎回場所は変わるからその度に床に膝をついて測っていた。
名前が書いてあり、ほとんど指定席。
中部子ども劇場の仕込みをしていると白熱した会話が聞こえてきた。
「ここ、誰か小ぶりの大人!」
「1歳児を抱っこしてここで観るのはキツイよ!」
「あの二人はセットだからここ!」
真面目な話だけど、(^ ^)ちょっと可笑しくなっちゃった。
顔がわかる会員制の子ども劇場だから、そして地域での上演だからこういうことが可能になる。
疲れてくるとこういうメッセージカードで元気がチャージされる。
子ども劇場では必ず上演前に子どもたちが挨拶をしたり劇場の紹介をする。
幕の裏で私はそれを聞く。
子どもたちが言わされるのではなく自分の言葉で言うことを待つ。
合わせて15ステージが無事に終了。
嗚呼、ホッとした。
長野南部子ども劇場、長野中部子ども劇場の皆様、お疲れ様でした!
コロナ禍の地域公演、私たちはよく頑張った。
ありがとうございました。
そして翌日…
東京から京本千恵美が参戦!!
中部子ども劇場高学年地域公演でコメディエンヌプラネットなのでした。
南部のみんなも観に来てくれてたくさん笑ってもらえましたとさ。
めでたしめでたし。
と、閉じたいところだがもう少し続く。
帰京した翌日、高知県へ。
高知市こども劇場の50周年記念フェスティバルに参加した。
50歳を迎える子ども劇場が多いようである。
経験、実績、色気を兼ね備えた子ども劇場が全国に在るわけだ。
その子ども劇場で現在、超売れっ子のミッチュリーの迫力ある演奏でフェスが開幕。
私はロビーパフォーマンスとワークショップをやらせて貰った。
フェスが嬉しいのは仲間に会えること。
愛知の色男、紙芝居のたっちゃんとその仲間達。(りさ、ピンボケだねスマン)
ヒゲを生やしちょい悪オヤジ風になった人形芝居燕屋さん。
パンクなお姉さま、人形劇団ひぽぽたあむの永野むつみさんと大澤さん。
(ふふふ、相変わらずパンクだったわ)
他にも中ムラサトコさんでしょ、ロバの音楽座さん、チャンくんにロントさん、京芸さんとかとかとか〜
会えて嬉しいはないちもんめo(^o^)o
開催を迷い決断した高知市こども劇場に天晴れ〜!
前向きな気持ちが溢れていた良いフェスでした。
50歳おめでとうございます。
さあ、次は還暦目指してGO!GO!!
高知から帰京して時はゴールデンウイーク。
緊急事態宣言継続中。
私は間も無くデビューする新作プログラムの為仕込み加速中。
おかげで不安が紛れる。
昨年延期になった志木おやこ劇場の子どもまつりに参加。
マスクをしないかわりに30分サイレントでショーをやった。
パントマイムとは本来は黙劇。
だけどチカパンはお喋りとパントが身上。
30分なら黙れる、良い機会である。
チケットにはQRコードが印刷されていて「チカパンにお仕事を!」って。
志木おやこのみんな、ありがとうね〜(ToT)
そして先日、新しい作品が動き出した。
「パンパカパントマイム」
渾身の新作です。
創作が希望の灯火です。
希望が有るから前に進めます。
まだまだ緊急事態は開けないし、差別は無くならないし、戦争も起きているけれど…。
それでも私は、今が一番すきだな。