エツコワールドのこと。
三月の最終日。
千葉県船橋の宮本公民館で、ある女性の偲ぶ会が行われた。
人形劇、紙芝居、クラウン…
会は三部構成で午後の公演は子どもたちに無料で公開。
コント、マジック、ジャズピアノ、パントマイム…
賑やかで暖かく楽しくて愛にあふれた、偲ぶ会。
私も「月夜」をユキ・アリマサさんのピアノでやらせていただいた。
旅立ったその方に届けるように、演じた。
誰か一人を想いながら演じると表現はclear(クリア)になる気がする。
たくさんの参加者の中に魔女の宅急便の原作者・角野栄子さんもお見かけした。
「エツコワールド」という会社があった。
代表は宮腰悦子さん。
目に見える、見えない、素敵なものをたくさん創って世の中に届けた。
宮腰悦子さんを偲ぶ会だった。
人形劇のくすのき燕さん。
当時彼はエツコワールドの若頭で、
チカパンを「シアタートライアングル」に誘ってくれた。
ジャズピアニストのユキ・アリマサさん、人形劇の小川耕筰さん。
トライアングルの初代メンバー、久しぶりの再会だった。
シアタートライアングルは何度も海を渡った。
宮腰悦子さん…キラキラしていて少し浮世離れしたスーパーウーマン。
そんな印象が私には残る。
姿形は見えなくなった。
けれど彼女の想いは種となり、拡散して多くの人の心の中に芽を出している。
水をやり、陽をあて、土を保つのはそれぞれだ。
エツコワールドはつづく…。